しばらく前に注文した…

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楠(くすのき)の丸太に続いて
昨日…

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必要な道具も、思いついたところは
全て揃いました。

ですので、本日から制作を始めようかと
思っていたのですが、雨が降っちゃって。

今回は、庭で電動工具を利用した
木工もするので、作業するのは
晴れた日の方がよさそうです。

幸いなことに、明日からしばらくの間は
晴れが続きそうですので、実際の制作は
明日から始めようと思います。


…それで。

せっかくですから、今日は
何を作るのかをご説明しようかと思います。

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今回は「しろくろさんお部屋制作」…という
タイトルにしていますが、単的に表現すると
しろくろさんの「骨壺」を制作するんです。

今、しろくろさんが入っている骨壺は
真っ白な陶器製です。

人間の骨壺も、大きさは違えども
同じような、真っ白の陶器製だと思います。

恐らくは、宗教的な意味合いに配慮しつつ
屋外のお墓に埋葬して、雨水が浸入するような
ことがあったとしても、長期間劣化せずに
中のお骨を保管できる、という機能面で
一般的に採用されているんだと思います。

でも、陶器製の骨壺
とっても冷たいんですよね。

しろくろさんが亡くなった10月18日は
まだ、20℃を超えるような陽気が続いて
暖かかったですが、両腕に抱えると
ひんやりしました。

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しろくろさんは、暖かで柔らかい場所が
大好きでしたから、この骨壺にずーっと
入ってもらうのは、どうなんだろうか、と。

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しろくろさんが、居心地の良さを感じられるような
空間を作ってあげた方が良いんじゃないか、と
思った次第なんです。

…それに。

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わたしが、しろくろさんに見守られながら
身に着けてきた、彫刻制作の技術や経験を
彼のために使わない、なんてことは
あってはならないと思うんです。

新しいことにも挑戦しながら
最高のお部屋を作ってあげないと!

しろくろさんとわたしの名字でもある
いい香りのする楠で骨壺を作って
その入れ物として、いつもの粘土で
かわいいしろくろさんを造形します。

それが、今回の制作の主旨です。

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実のところ、全体像はまだ
ほとんど考えていなかったりします。

ふた周りくらい大きめの
だるまねきねこっぽい感じにしようかな

…と、おぼろげながら考えてはいるものの
内蔵する骨壺の本体を、初挑戦の木工で
楠の丸太をくり抜いて制作しようとしているため
思った通りに上手くできるのか
見当がつかなかったりします。

上手くいかなかったら、まったく別の形になるのかも。

それでも、彼のためですから
今できる、一番良いものを
作ろうと思っています。

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それはそうと。

事前にご説明しようと思うのですが
わたし、宗教的なことには
だいぶ疎いんです。

毎日神社のお参りに行くようになったのは
くろねえさんに出会った大切な場所だから
というのがきっかけであって、実のところ
毎日お参りしている神社の由来も
それほど深くは理解していません。

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神様が実在するのかどうか…は
実際にお会いしたり、お見かけしたことが
ないので、いる!とは言えないけれど
わたしがお会いしていないから、いない!
…とも言えないですよね。

わたしがまだお会いできていないだけで
実際にお会いしたことのあるかたが
いらっしゃるかもしれないですし、
わたしだってこれから先、お会いできる
かもしれないですし。

なので、神様には
出来ればいらっしゃって欲しいなぁ。

ついでに、幽霊や妖怪、お化けなんかも
いてくれた方が面白いのかなぁ
…という感覚です。

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毎日神社をお参りしているけれど
自分自身では、多分わたしの信心深さは
日本人の平均くらいなんじゃないかな、と
思っています。

恐らく、このブログを読んでくださっている方々にも
同じような感覚の方々が多いのではないかと。

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という前提を踏まえた上で。

わたし、宗教上のマナーについても
それほど深く理解していないので、
動物のために骨壺を制作する、という行為が
どういう風に解釈されるのか
よくわかっていません。

もしかしたら、良くないこととされたり
死者への冒涜だ!…的な受け止め方を
されてしまうことだってあり得るのかも。

でも、わたしとしては
死者が安らかに眠って
生者が活きる糧を失わないことの両立が
一番大事なのかな、と考えています。

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誰かが亡くなっても
残された人の記憶の中で
生き続ける。

けれど、いつまでも鮮明に
記憶が残ることはないと思います。

だんだんと劣化しながら薄れていって
そして、残された人が全員亡くなれば
完全に消えてしまう。

そういうことが、人生と同じくらいの
長い時間をかけて、緩やかに進んでいくのが
自然で良いんだと思っています。

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一般的な仏教の場合だと
四十九日、一回忌、三回忌、七回忌…という節目で
法要が執り行われます。

もしかしたら、そういう周期で
法要を執り行うことで、残された人たちの
記憶の濃度が、ほどよく整えてられていくのかも
しれないですね。

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…なので。

わたしは、宗教のマナーそのものを守ることよりも
しろくろさんが安らかに眠って
わたしがこの先も彫刻制作を続けていくために
必要なことをしよう、と決めました。

やはり、しろくろさんに見守られて身に着けた
彫刻制作の技術と経験は、今の彼のために使いたい。

その思いだけで「しろくろさんお部屋制作」に
取り組もうと思います。

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わたしはこういう方法を選びましたが
もちろん、これが最善だ!…なんて言うつもりは
ありませんし、皆さんもこうするのが良いよ!…と
おすすめもしません。

こういうことは、人それぞれ。

他所様にご迷惑をおかけしない範囲で
そして、道徳と仁義を踏み外さないように
自分が思った通りのことをすれば
良いんだと思います。

わたしは、しろくろさんとわたしなりの
自然な形を選ぼうと思います。

異論のある方もいらっしゃると思いますが
大目に見ていただけたら幸いです。

明日から制作開始予定!
予報通り、晴れるといいなぁ!